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カロローザ第53回演奏会のお知らせ

カロローザという桐朋学園で岩崎淑先生に教えを請い、薫陶を受けた音楽家によるグループの演奏会が今年は4/3(河口湖)と17(東京オペラシティ・リサイタルホール)に開催されます。ピアノを学んでいた時のご縁で私も入会していますが、今回初めて演奏会に出演させていただくことになりました。 チェンバロの演奏はカロローザでは珍しく、ひょっとして初なのではということで張り切って演奏したいと思います。(私は4/17のみの出演です) その他には、シューベルトやラヴェル、ショスタコーヴィチといった盛りだくさんのプログラムが奏されます。ぜひお越しくださいませ。 詳細は以下↓ http://calorosa.net/schedule.html

インヴェンションの講座終了しました

倉敷芸文館での「インヴェンション」についての講座終了しました。 「雄弁」について語りながらも、声がしゃがれて聞き取りづらいという失態ですが、皆様温かく聞いてくださいました。ボイトレをし、次回はマイクを使います。 カワイ楽器さんの主催ということでピアノの先生が主に来てくださっていて、ピアノ演奏に実際に役立つことを一つでもお伝えできたかこころもとないですが、私自身「インヴェンション」の意義やバッハについてじっくり考えるとても良い機会になりました。 私のような若輩者に、貴重な機会を与えてくださって感謝します。 次回は8/23に同じく芸文館で、子供のためのイベントを行う予定です。 よく案を練って、よい企画ができますように。

Open question

木曜に迫った、インベンションについての講座のために色々と資料を当たっていて、わかったと思っていた「カンタービレ」のキーワードに再び疑問が湧いてきました。 (バッハはこの曲集の序文で「カンタービレの奏法を身につけてほしい」と言っています。) バロック時代における「歌」とはとにかく歌詞を大事に、言葉をはっきり喋り感情を伝えるというコンセプトがあります。なのでカンタービレという時には、歌のように、つまり鍵盤上でもはっきり喋る、演説家のようにアピールするということだろうと理解しておりました。 もちろんそういう面もあるでしょうが、バッハが用いた、その時代には珍しい、やたら長いスラーを見ていると、もしかしてバッハの意図する「カンタービレ」は私たちが今一般的にその語を聞いて最初に想像するものにかなり近いのかなという気さえします。 困った。 ただドイツ語の歌というのは、聞いてるとアーティキュレーションの隙間と言葉の入りのアクセントのスピードが、他の言語に比べて少なく感じる様な気がします。なので鍵盤でそれを表現するときには、それを表現するためぼつぼつドライに切らないでと言う意味で長いスラーを使ったのかと思ったり。。いずれにしてもアクセントが無い、ツルツルの奏法のことなどとはまた別だと思いますが・・。昔のことは正解がわからないことが多いですね。。(独り言です)

春分とイラン暦

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今日はイラン暦について、オリエント美術館で講演があったので聞いてまいりました。 私は西洋占星術が好きで、かなりの時間を費やしているのですが、占星術においても始まりは春分ということで、春分がお正月にあたるイランのカレンダーに興味を持ちました。 イランを含むペルシア語の文化圏では、正月にあたる、始まりである春分の日、または松の内を「新しい日」という意味で「ノウルーズ」というそうです。 牡羊座から始まり、魚座で終わるという黄道12宮の考えにほぼ一致しているイランのカレンダーです。 素敵で美しいと思ったのが、Haft Seen(ハフト・シン)と呼ばれる、ノウルーズのためのお供えの様なものです。シンという文字から始まる七つの縁起物をテーブルに飾るもので、 ソマーグ(スパイス)、センジェド(ホソバグミ)サブゼ(麦や豆の芽)サマヌー(お菓子)シィール(ニンニク)セッケ(貨幣)をメインとし、他にもヒヤシンス、時計、鏡、コーラン、燭台、金魚、卵などを布の上にしつらえるそうです。よろしければ画像を検索してみてください! カレンダーは文化に根ざしていて奥深いですね。 いろいろな暦についてもう少し知りたいと思います。 (写真:フェラーラ、スキファノイア宮殿のフレスコ画。12ヶ月の間より蟹座。)

Cosme Tura

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コズメ・トゥーラ(1430−1495)1400年代後半にフェラーラで活躍した画家がいて、その絵がなぜかとても好きで、留学生活も最後という時に、突如思い立ってフェラーラに行くことにしました。 活躍した土地とはいえ、実際にはあまり作品は当地には残されていませんでしたが(ヴェネチアやパリの方が多く見られるかもしれません)、町の独特な妖艶な雰囲気に触れ、なにか納得するものがありました。 フェラーラはフレスコバルディが生まれたところだな、と後から思い出したのですが、彼のハーモニーとも街の雰囲気は調和する様な気がします。 帰りにラヴェンナに立寄り、絢爛豪華なモザイク画を見て、このビザンチンの美術にトゥーラは触発されたのだという直感を持ちました。 ごつごつとしていて平面的でありながら、独特のバランスの美があり、そしてとても鮮やかな色彩は個性的に思えますが、共通するところがあるような。。 同じくイタリアの作品としてはラファエロ(1483ー1520)やコレッジョ(ca.1486ー1534)などの香り高い作品もとても好きですが、地域差はあるとはいえ、50年でこれだけ作風というのが変わるのだなと興味深く思います。 演奏も、完璧に均衡がとれたものよりも、ちょっと逸脱していて毒気があり、でもとても美しいというような、トゥーラの作品に通じるようなことができたら素敵かもしれません。百年早いと言われそうですが。また見に行きたいです。

オリエント美術館でのコンサート動画

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昨年の11月に行った、岡山オリエント美術館でのコンサートの一部をアップしました。 石造りのため非常に響きがあり、雰囲気も素敵なところでした。 ちなみにここのカフェ「イブリク」では、カルダモンの香り漂うアラビアコーヒーの飲み終わった澱で占いができます。ぜひお試しください♪ https://www.youtube.com/watch?v=x3_7Y3uyALQ お借りした美しい蒔絵風のチェンバロは、名古屋の製作家安達正浩さんによる楽器です。

インヴェンションの講座@倉敷芸文館

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2016年3月24日 午前10:30より 倉敷芸文館 アイシアターにて 「カンタービレに弾くインヴェンション」と題してバッハのインヴェンションについてお話させて頂きます。 既に日本語でも興味深い沢山の解説書が出ているのに驚きます。 私にできるのはなるべくシンプルにお話することだと思いますので、それをモットーにしてまいります。しかし難しい。。 「インヴェンション」は非常に洗練されていてシンプルなものだからこそ、当時の作曲家に当たり前に身に付いていた「音楽修辞学」またはフィグーラのコンセプトを理解することは避けて通れないのかなと、今どうやってお伝えしようか頭をひねっておりますが、その中で私自身日々新しい発見があり、楽しく準備しています。 説明的ではなく、心をダイレクトに届ける音楽としてのバッハを感じていただける講座にしてまいりたいです。 (4年間暮らした、美しいストラスブールの中でも最も好きな場所の写真です)

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 日々の備忘録として、活動の記録や趣味のいろいろを綴ってまいりたいと思います。 よろしくお願いいたします。