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5月, 2016の投稿を表示しています

ラジオに出演します

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6月25日のコンサートのお知らせのため、 RSKラジオ「林原美術館presents〜不思議なアートパラダイス〜」 に出演します。6月12日午前11:30から30分間の放送です。 博識の谷一館長の軽妙なおしゃべりと、奥富アナウンサーの絶妙な相槌はとってもおもしろく、私に対しては素人にも話しやすく質問してくださり、おかげでリラックスして収録できました。 少しネタバレになってしまいますが、竹久夢二はマンドリンの愛好家だったそうで、「夢二と言えば」な有名な写真はよく見るとマンドリンを抱えているのです! 夢二だけでなくそのころの文化人にはマンドリンフィーバーがあったとのお話を伊丹さんがなさっていて興味深かったです。大正ロマンの雰囲気に合った楽器だったのですね。 ぜひお聞きください♪

すみいろ

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林原美術館で現在開催中の書の展示を鑑賞してきました。 桃山時代以降、今でいうスクラップブックのようなかたちで古筆(鎌倉時代以前の書)の冊子や巻子の一部を切り取りコレクションするのが流行ったそうで、そのブック(手鑑=てかがみ、というそう)や大名、天皇の書が展示されていました。 (鑑賞会に参加しての追記:今に残る手鑑は玉石混交なものの、一般に大きなものそして大聖武など奈良時代の断簡から始まるものは格が高いとされるそうです。林原の展示品は研究者も垂涎の逸品だそう。) 昔のやんごとなき方々は小さい頃から書の訓練をしたそうですが、本当に上手だなーと思います。とりわけ藤原定家と冷泉為相の筆と伝えられるものは、字から温かいポエムを感じ、ただ見ているだけでも楽しかったです。と調べたら二人は祖父と孫の関係なのですね! 天皇の書などは字から個性があふれているな、と思いながら見ていたのですが、 その中でとりわけ気に入ったのは「後水尾天皇宸翰年賀消息」です。「女房奉書」といわれる、文をセンテンスごとに紙一面にバラバラと散りばめられたような不思議な書き方がされています。 模様としても斬新なアートの様で、モダンな家に飾ってもとってもクールだろうなと思わせるものでした。 5月15日まで林原美術館で行われています。 林原美術館の入館券はしおりにしたい可愛らしさです。

新緑美しい散歩道

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チェンバロの音

チェンバロの音ほど聞こえ方に個人差のある楽器も少ないと感じます。 色でも見え方は様々というので、それと同じかもしれません。 チェンバロは非常に倍音の多く出る楽器です。 その倍音をどう聞いているかが、おそらく聞こえる音色の差になってくるのだろうと思います。 それはほとんど耳で聞くというより、肌で感じる類のものですが、体調によっても、また環境によって自分自身でも日々違って聞こえます。 ですので、チェンバロの音色について議論するのは本当に難しく感じることが多いです。 私自身留学して3年目のある日を境に、急に耳のつまりが取れたようにチェンバロの音がはっきりと聞こえるようになったことがありました。そしてそれと同時にフランス語もはっきりと聞き取れるようになったことがあり、不思議な経験でした。 それはチェンバロのみに専念してしばらく時間が経ったからという以外にも、フランス語を注意深く聞くことに耳が慣れてきたからということが大きい気がします。 フランス語とチェンバロの持つ倍音は非常に近いのかもしれません。 耳というのは本当にデリケートな器官ですので、知らず識らずのうちに違ったものを聞くようになってしまいます。 大切にしつつ、発展するように鍛えていかなければと思います。