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ルッカース

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 パソコンをあれこれ触っていたらなんとデータが全部消えてしまいました。涙ながらに今までの写真や録音などSDカード等から復元を試みております…。 そうしていると留学したばかりの頃の写真が出てきました。私はストラスブールに最初に留学したのですが、隣街のコルマールには、ルッカースというバイオリンのストラディヴァリウスのような大変な名工が作ったチェンバロがあり、学生たちにはそこでコンサートをさせていただく機会が与えられていました。 なんとありがたいことかと思います。 このチェンバロは音色もパワフルで、装飾も美しく、とてもオーラがあるのです。 いつかまた弾いてみたいです。 楽器は1624年に最初に作られましたが、この楽器も当時の多くのルッカースのように、その後拡大改造されました。鍵盤を増やしたり1段鍵盤を2段にしたりして、後期のレパートリーにも対応できるようにしたものです。 黒いシックな装飾は、1680年頃に施されたルイ14世様式だそうです。こんな装飾もとても素敵だと思います。 ちなみに蓋裏に描かれた絵は、ミダス王の前で、アポロンとパンが音楽の腕くらべをしているところだそうです。