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8月, 2016の投稿を表示しています

音楽の中に

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バーゼルで教えて頂いたマルコン先生はあまり細かいことはおっしゃらず「自分を信じて思った通りに弾くのが一番よい。」といつもおっしゃっていました。 そんな先生ですがレッスンでよくない演奏をした時、「音楽の中に入りなさい。ステンドグラスの美しさは教会の外からでは決してわからない。教会の中に入って初めてその美しさがわかるのですよ。」とおっしゃったことをこの大聖堂の写真を見てふと思い出しました。先生がおっしゃることは抽象的でありながら深く納得できることが多く、貴重なお言葉を沢山いただいたと今にして思います。 ストラスブール大聖堂のバラ窓

子供のためのチェンバロ講座 終了しました

23日に倉敷芸文館アイシアターで行った、子供のためのチェンバロ講座「チェンバロってどんな楽器?!」終了しました。 チェンバロに初めて触れる子供たちの機会に立ち会えて嬉しく思います。 ピアノと違うタッチに最初は戸惑われていたようですが、弾くうちにすぐに慣れて良い音を引き出せるようになり、さすがの順応性だと思いました。 これからもどんどん弾いてほしいです。 みんなとても礼儀正しく、しっかりと指導されていて、私も襟を正さなければと思わされました。 貴重な機会でした。

チェンバロってどんな楽器!?

来週火曜日にカワイ楽器さんの主催により倉敷芸文館で「チェンバロってどんな楽器!?」と題して子供のためのチェンバロ講座を開催します。 主には実際に弾いていただき、ワンポイントアドバイスとしてコメントするという形をとりますが、チェンバロの説明と私のミニ演奏会も行います。 お子様たちにチェンバロって素敵な楽器と思ってもらえる会になればと思います♪

道行

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ストラスブールで勉強していた際に、本当にお世話になったマダムがいます。 いつも美味しい手料理を食べさせてくれ、ハイキングやピクニック、街の観光などにも連れて行ってくれて、フランスの文化を身をもって教えてくださった方で、このご家族なくては本当に私の留学生活は味気ないものになったと思う恩人です。 そのマダムからなんと小説を出版されたという連絡がありました。 もともとジャーナリストでいらしたのですが、今は仕事からは退いていらっしゃいます。 昔物語を書いていたという話は伺ったことがあったのですが、子育ても一段落した今再開されたのですね。 日本に造形の深い彼女ならではの、日本を舞台にしたお話ということで私も本が届くのを心待ちにしています。なんでも私がモデルの日本人チェンバリスとも登場するのだそうで、ちょっとドキドキしています。 本当におめでとうございます! 「道行」 クレール・ペルネ 作 エディション・センバヅル より出版

ジャン=クリストフ・ディジュ

バッハコンクールのチェンバロ部門を制した記念に作成された、ジャン=クリストフのデビュCDが届いたので聞いてみました。 ブクステフーデやベーム等、北ドイツ系の7人の作曲家を取り上げています。 フランス人のジャン=クリストフはレユニオン島に生まれ、パリでピアノなどの音楽教育を受けた後、更にフライブルク、バーゼルでチェンバロを学びました。 私が彼に最初に会ったのは、フランス、コルマールの美術館所蔵のリュッカースを用いたコンサートの時でした。バーゼルの学校でも一緒でそれ以来の親交です。 とにかく素晴らしい演奏だと思います。 全体の構築力、一音一音の表情、また音のずれ、アーテキュレーション、音の切り方何から何まで考え抜かれているにもかかわらず、ごく自然に聞こえるのです。 このような精緻で大きな演奏はなかなかできるものではありません。 本当に感銘を受けました。 かつて一緒に勉強した友人がこのような素晴らしい成果を発表し、本当にうれしく、また刺激をもらいました。 ぜひ近いうちに日本でのコンサートが実現するといいなと期待しています。 彼のサイトです↓ http://www.jcdijoux.com/