第2回ミニ講座終了しました
今回は「カンタービレから見たバッハ」ということで、バッハが接したであろう声楽作品のスタイル様々をざっと見て、インヴェンションとシンフォニアの序文で述べた「カンタービレの奏法を身につけてほしい」というのがどういうことだったのか、考えてみようというものでした。 答えは出ないかと思われたのですが、自分なりに今回の結論とした感じたことでは、やはりカンタービレにというのは、歌詞を表す、模す、つまりアーティキュレーションやアクセントのバリエーションを工夫するというだけでなく、やはりルバートということが大きく関わってくるのかもしれないということです。 バッハの作品をフランス式のリズム感で弾くと急に窮屈になってしまいます。 それはおそらく、バッハの音楽はとりわけチェンバロで弾く際にはカンタービレの語に含まれる自由さ、伸び縮み、例えばフランス語の韻に拘束されない何かが是非必要ということなのかもしれません。 大きなヒントとなったのは、インヴェンションとシンフォニアの浄書譜作成と同年に出版されたトージの歌唱法についての著書です。 よろしければ是非ご一読ください。