Cosme Tura

コズメ・トゥーラ(1430−1495)1400年代後半にフェラーラで活躍した画家がいて、その絵がなぜかとても好きで、留学生活も最後という時に、突如思い立ってフェラーラに行くことにしました。
活躍した土地とはいえ、実際にはあまり作品は当地には残されていませんでしたが(ヴェネチアやパリの方が多く見られるかもしれません)、町の独特な妖艶な雰囲気に触れ、なにか納得するものがありました。
フェラーラはフレスコバルディが生まれたところだな、と後から思い出したのですが、彼のハーモニーとも街の雰囲気は調和する様な気がします。

帰りにラヴェンナに立寄り、絢爛豪華なモザイク画を見て、このビザンチンの美術にトゥーラは触発されたのだという直感を持ちました。
ごつごつとしていて平面的でありながら、独特のバランスの美があり、そしてとても鮮やかな色彩は個性的に思えますが、共通するところがあるような。。

同じくイタリアの作品としてはラファエロ(1483ー1520)やコレッジョ(ca.1486ー1534)などの香り高い作品もとても好きですが、地域差はあるとはいえ、50年でこれだけ作風というのが変わるのだなと興味深く思います。

演奏も、完璧に均衡がとれたものよりも、ちょっと逸脱していて毒気があり、でもとても美しいというような、トゥーラの作品に通じるようなことができたら素敵かもしれません。百年早いと言われそうですが。また見に行きたいです。



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