批判の力

ヨーロッパ、特にフランスでは、演奏家は(演奏家に限らずですが)陰でも表でも批判し合っていた気がします。
子供、学生の弾き合い会などでは、年齢に関係なくお互いの演奏について思ったことを言い、小さい頃から批判力を培っているせいかもしれません。
批判を受けると、フランス人だって傷つくこと、腹を立て感情的になることもあります。
でも特に演奏のような世界では、コンクールなどが顕著ですが、人から否定される前提で弾くというしぶとさも必要不可欠です。
その批判の中で、「誰がどう思おうと、自分はこう思う」という主張も生まれてくることもあるでしょうし、ハッと目から鱗が落ちることもあると思います。

批判は、とても技術のいる事で、行う方も受ける方も技を建設的に練り上げていく必要があります。そうではないとただの泥仕合になることもあるかもしれません。

でも芸術を向上させるには、とても大切な要素ではないでしょうか。

他者に向けて、自分自身に向けて、よい批判を行えるようになりたいです。

「左の頬を打たれたら、右の頬も差し出せ」というのは、単に無抵抗の美学を語ったのではなく、ひょっとすると、打たれれば打たれただけ得るものがあるという意味でもあるのかもしれません。

コメント

このブログの人気の投稿

バロックダンス

感謝

愛好会発表会終了しました