海峡を渡るバイオリン

タイトルの本は2002年に初版された、陳昌鉉さんというバイオリン製作者の激動の人生の実話です。

ドラマ化されるほどの作品だそうですが、私は知りませんでした。
家の本棚にあるのを見つけて、ふと読んでみたのです。

祖父母より少し若いくらいの世代の方で、2012年に亡くなられたそうですが、私と同じ時を生きていた人がこれほど劇的な人生を歩まれているのを知って、私の人生のなんと薄っぺらいことかと思います。

韓国に生まれ、14歳で来日してから生活のためにいろいろな仕事をされ、差別に合い、でもバイオリン製作への情熱を持ち続けて、一流の製作者として認められるまでの人生が描かれています。
韓国の政治や文化、日本に来た経緯など、両国間の関係について今までよく知らなかったことも書かれていました。
読んでいて辛くなることも多いのですが、どんな時もどこかポジティブでおおらかな陳さんの人柄も伝わってきます。

陳さんは、桐朋学園とも縁が深く、私が在学していた時にも大学のある仙川にお住まいだったそうで、きっとどこかですれ違っていただろうと思います。

情熱と信念、そして楽観的な気持ちがあればできないことなどないのかもしれません。






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